About the Okada lab (Tokyo, Osaka, RIKEN)
当教室は、遺伝情報と形質情報の結びつきを統計学の観点より評価する学問である、「遺伝統計学」を専門としています。次世代シークエンサーに代表されるゲノム解読技術の発展により、大容量のゲノムデータが得られる時代が到来しています。得られたデータを適切に解釈し、社会還元していく過程において、遺伝統計学は重要な役割を果たしています。ヒトの遺伝情報の解析や新たな遺伝統計解析手法の開発を通じた、疾患病態の解明、ゲノム創薬、個別化医療の確立を目指しています。これまでに、国際共同研究を通じて大規模ゲノム解析を実施し、多彩なヒト疾患における新規感受性遺伝子を同定してきました。遺伝統計解析により大規模ゲノム解析の成果と多彩な生物学・創薬データベースを横断的に統合することにより、新規ゲノム創薬やバイオマーカースクリーニングにも取り組んでいます。一方で、遺伝学、統計学、臨床医学、情報学といった複数の学問領域に渡る専門性が求められることもあり、我が国では遺伝統計学の専門家が少ない状況にあります。遺伝統計学を標榜する数少ない教室の一つとして、若手研究者や学生を対象とした人材育成にも取り組んでいきたいと考えております。
当教室は、東京大学大学院医学系研究科遺伝情報学(旧:生化学第二講座、細胞情報学)、大阪大学大学院医学系研究科遺伝統計学、理化学研究所生命医科学研究センターシステム遺伝学チームの3拠点で構成されています。メンバーはいずれの拠点でも研究活動が可能です。
We are a research group working on the statistical genetics, which uses statistical methods to gain insights into the connection between our genomic data with various human phenotypes. This field has been significantly growing in recent years, harnessing the accumulation of large-scale genomic and multi-omics data. Statistical genetics has a mission to appropriately interpret and implement what we have learned from the data.
Our lab aims to elucidate the disease biology, find genetic-driven drug discovery, and implement individualized medicine through devising novel statistical methods for large scale genetic data. We have been leading numerous large-scale genome wide association studies with global collaborators. We also endeavor to train young scientists and students who are interested in and specialize in statistical genetics.
Our group consists of Dep. Genome Informatics, The University of Tokyo, Dep. Statistical Genetics, Osaka University Graduate School of Medicine, and Lab. Systems Genetics, RIKEN Center for IMS. Lab members are welcome to join every team.
News
- 2024年10月14日
- 着床前診断におけるポリジェニックスコアの活用に対する懸念がNat Hum Behav誌に掲載されました。
- 2024年10月12日
- 内藤客員研究員と、曽根原客員研究員が、日本人類遺伝学会 奨励賞を受賞しました。
- 2024年10月3日
- バイオバンク・ジャパンが取り組むブレインアトラスプロジェクトの記事広告がNature誌で紹介されました。
- 2024年9月24日
- 新型コロナウイルス感染症の血漿プロテオームとpQTL解析を報告した論文がNat Genet誌に掲載されました。
- 2024年9月1日
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遺伝統計学・夏の学校(2024年8月31日~9月1日)を開催しました。
- 2024年7月30日
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X染色体不活化逃避の一細胞解像度での定量化に関する論文がCell Genom誌に掲載されました。
Cell Genom誌2024年8月号の表紙に取り上げられました。 - 2024年7月18日
- 不育症(習慣流産)発症関連遺伝子を報告した論文がNat Commun誌に掲載されました。
- 2024年6月12日
- BMI層別化による2型糖尿病の遺伝的リスク予測精度向上に関する論文がNat Genet誌に掲載されました。
- 2024年4月26日
- 友藤助教が、日本リウマチ学会奨励賞を受賞しました。
- 2024年3月30日
- 当教室が監修した総説特集「医学のあゆみ・遺伝統計学の新潮流」が刊行されました。
- 2024年3月26日
- 友藤助教と大学院生の枝廣さんが、山村賞を受賞しました。
- 2024年1月15日
- 岡田教授が、太田原豊一賞を受賞しました。
- 2023年12月14日
- 白井助教が、井上研究奨励賞を受賞しました。
- 2023年11月7日
- 日本人集団の腸内微生物叢・ヒトゲノム・血中代謝物の関りを明らかにした論文がCell Rep誌に掲載されました。
- 2023年10月31日
- 免疫フェノタイプを用いた自己免疫疾患の患者層別化論文がAnn Rheum Dis誌に掲載されました。
- 2023年10月20日
- 多層的オミクス情報を活用したアトピー性皮膚炎の患者層別化論文がNat Commun誌に掲載されました。
- 2023年9月11日
- 岡田教授が、石館・上野賞を受賞しました。
- 2023年9月6日
- 国際共同研究を通じた新型コロナウイルス感染症ゲノムワイド関連解析論文がNature誌に掲載されました。
- 2023年8月27日
-
遺伝統計学・夏の学校(2023年8月25日~27日)を開催しました。
講義演習資料を一般公開しました。 - 2023年7月19日
- 間質性膀胱炎(ハンナ型)とHLA遺伝子型の関連を報告した論文がCell Rep Med誌に掲載されました。
- 2023年6月20日
- さまざまな種類のがんを対象としたゲノム解析論文がNat Commun誌に掲載されました。
- 2023年6月2日
- 岡田教授が、EULAR2023 Abstract Award (Basic Science)を受賞しました。
- 2023年6月1日
- 中西研究員が、文部科学大臣表彰若手科学者賞を受賞しました。
- 2023年5月19日
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腸内微生物叢データからの個人情報再構築解析の論文がNat Microbiol誌に掲載されました。
Science誌のNews欄で取り上げられました。 - 2023年4月25日
- 新型コロナウイルス感染症のシングルセル解析論文がNat Genet誌に掲載されました。
- 2023年4月24日
- 岡田教授が、日本リウマチ学会賞を受賞しました。
- 2023年4月20日
- 当教室が監修した総説特集「実験医学増刊・ポストGWAS時代の遺伝統計学」が刊行されました。
- 2023年4月1日
-
遺伝統計学教室は、東京大学大学院医学系研究科遺伝情報学教室に移行予定です。
遺伝情報学教室では、大学院生、技術補佐員を募集中です。
- 2023年3月24日
- 大学院生の白井さんが、山村賞を受賞しました。
- 2023年2月21日
- 原発性アルドステロン症と高血圧の遺伝的背景の関りの論文がCirculation誌に掲載されました。
- 2023年1月27日
- 王准教授が、JST創発的研究支援事業に採択されました。
- 2023年1月19日
- 大学院生の友藤さんが、日本学術振興会 育志賞を受賞しました。
- 2022年12月17日
- 曽根原助教が、日本人類遺伝学会第67回大会 大会最優秀口演賞を受賞しました。
- 2022年12月16日
- 岡田教授が、日本人類遺伝学会賞を受賞しました。
- 2022年12月1日
- 日本人集団の腸内細菌叢・ウイルス叢のデータベースの論文がCell Genom誌に掲載されました。
- 2022年11月10日
- 国際共同研究による関節リウマチの大規模ゲノム解析の論文がNat Genet誌に掲載されました。
- 2022年11月5日
- 岡田教授が、大阪科学賞を受賞しました。
- 2022年10月27日
- がんにおける遺伝的リスク体質と体細胞遺伝子変異の関りを示した論文がCancer Res誌に掲載されました。
- 2022年10月13日
- 疾患ゲノム解析を活用したゲノム創薬の枠組みの論文がCell Genom誌に掲載されました。
- 2022年10月13日
- 身長の遺伝的背景を解明した論文がNature誌に掲載されました。
- 2022年9月23日
- 大規模ゲノム情報を活用した日本人集団の同類交配の論文がNat Hum Behav誌に掲載されました。
- 2022年8月26日~28日
-
遺伝統計学・夏の学校@大阪大学(2022年8月26日~28日)を開催しました。
- 2022年8月22日
- コロナ制圧タスクフォースを通じた新型コロナウイルス感染症のeQTL解析の論文がNat Commun誌に掲載されました。
- 2022年8月8日
- コロナ制圧タスクフォースを通じた新型コロナウイルス感染症重症化遺伝子解析の論文がNature誌に掲載されました。
- 2022年8月2日
- 頭蓋内胚細胞腫瘍の関連遺伝子を同定した論文がNat Commun誌に掲載されました。
- 2022年6月27日
- 自己免疫疾患とアレルギー疾患を統合するゲノムワイド関連解析の論文がAnn Rheum Dis誌に掲載されました。
- 2022年4月1日
- 理化学研究所生命医科学研究センター システム遺伝学チームで、研究員・リサーチアソシエイト・技術補佐員・大学院生を募集しています。
- 2022年3月23日
- 大学院生の内藤さんが、東京大学総長賞を受賞しました。
- 2022年3月10日
- 次世代シークエンス技術と機械学習によるKIR遺伝子領域の構造解明の論文がCell Genom誌に掲載されました。
- 2022年2月1日
- 日本人集団におけるマイクロRNA eQTLデータベースの論文がHum Mol Genet誌に掲載されました。
- 2021年12月9日
- 微生物叢シークエンス解析による自己免疫疾患患者の腸内ウイルス叢の論文がAnn Rheum Dis誌に掲載されました。
- 2021年10月1日
- 岡田教授が、理化学研究所生命医科学研究センター システム遺伝学チームとの兼任になりました。
- 2021年10月1日
-
国際バイオバンク連携によるヒト疾患リスク遺伝子アトラス論文がNat Genet誌に掲載されました。
Nat Genet誌2021年10月号の表紙に取り上げられました。 - 2021年8月29日
- 遺伝統計学・夏の学校@大阪大学(2021年8月27日~29日)を開催しました。
- 2021年8月25日
- メタゲノムワイド関連解析による全身性エリテマトーデスの腸内細菌叢の論文がAnn Rheum Dis誌に掲載されました。
- 2021年7月29日
- 国際共同研究を通じた新型コロナウイルス感染症ゲノムワイド関連解析論文がNature誌に掲載されました。
- 2021年3月24日
- 学部生の水野さんが、山村賞を受賞しました。
- 2021年3月19日
- ゲノム情報と薬剤データベースを統合するゲノム創薬手法:Trans-Pharの論文がHum Mol Genet誌に掲載されました。
- 2021年3月13日
- 深層学習を用いたHLA遺伝子配列の予測手法:DEEP*HLAの論文がNat Commun誌に掲載されました。
- 2021年2月16日
- 希少難病・肺胞蛋白症の関連遺伝子を同定した論文がNat Commun誌に掲載されました。
- 2020年12月24日
- 岡田教授が、日本医療研究開発機構(AMED)理事長賞を受賞しました。
- 2020年12月17日
- 岡田教授が、日本学術振興会賞を受賞しました。
- 2020年11月1日
- 鈴木助教が、日本医師会医学研究奨励賞を受賞しました。
- 2020年8月28日~30日
- 遺伝統計学・夏の学校@大阪大学(2020年8月28日~30日)を開催しました。
- 2020年8月12日
- 坂上助教が、日本人類遺伝学会 奨励賞を受賞しました。
- 2020年8月10日
- 関節リウマチに合併する間質性肺炎の感受性遺伝子を同定した論文がAnn Rheum Dis誌に掲載されました。
- 2020年7月21日
- 坂上助教が、ロレアル-ユネスコ女性科学者 日本奨励賞を受賞しました。
- 2020年7月13日
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国際ゲノム政策提言組織 International Common Disease Alliance(ICDA)を通じて、ヒトゲノム研究の今後に関するWhite Paperを発表しました。
- 2020年3月27日
- 線形-非線形機械学習で日本人集団の地域による多様性を解明した論文がNat Commun誌に掲載されました。
- 2020年3月25日
- 大学院生の岸川さんが、山村賞を受賞しました。
- 2020年3月24日
- 国際バイオバンク連携70万人のゲノム解析で寿命に関わるバイオマーカーを同定した論文がNat Med誌に掲載されました。
- 2020年3月6日
- 大学院生の坂上さんが、東京大学総長賞を受賞しました。
- 2020年3月5日
- 日本人のミトコンドリアゲノムの特徴を解析した論文がCommun Biol誌に掲載されました。
- 2020年3月1日
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遺伝統計学・夏の学校@大阪大学の講義内容が、書籍化されました。
- 2020年1月30日
- 日本人の食習慣に関連する遺伝的特徴を解明した論文がNat Hum Behav誌に掲載されました。
- 2020年1月16日
- 日本人と欧米人の適応進化に関わる遺伝子領域や形質を特定した論文がMol Biol Evol誌に掲載されました。
- 2019年11月8日
- 微生物全ゲノムシークエンス解析による関節リウマチの腸内細菌叢の論文がAnn Rheum Dis誌に掲載されました。
- 2019年8月24~26日
- 遺伝統計学・夏の学校@大阪大学(2019年8月24日~26日)を開催しました
- 2019年8月8日
- 大学院生の坂上さんが、アメリカ人類遺伝学会のASHG/Charles J. Epstein Trainee Awards for Excellence in Human Genetics Research (2019)のFinalistに選ばれました。
- 2019年2月5日
- 日本人集団の2型糖尿病の大規模疾患ゲノム解析の論文がNat Genet誌に掲載されました。
- 2019年1月29日
- 次世代シークエンス技術と機械学習による日本人集団の白血球の血液型解明の論文がNat Genet誌に掲載されました。
- 2018年11月8日
- 疾患ゲノム情報と組織特異的マイクロRNA発現情報を統合するソフトウェア:MIGWASの論文がNucleic Acids Res誌に掲載されました。
- 2018年8月28日
- 大学院生の坂上さんが、アメリカ人類遺伝学会のASHG/Charles J. Epstein Trainee Awards for Excellence in Human Genetics Research (2018)のSemifinalistに選ばれました。
- 2018年8月27日
- 遺伝統計学・夏の学校@大阪大学(2018年8月25日~27日)を開催しました。
- 2018年4月24日
- 大規模全ゲノムシークエンスによる日本人集団の適応進化の論文がNat Commun誌に掲載されました。
- 2018年4月15日
- 当教室が監修した総説特集「遺伝子医学MOOK 33号・遺伝統計学と疾患ゲノムデータ解析」が刊行されました。
- 2018年3月13日
- 脳卒中の大規模ゲノム解析とゲノム創薬の論文がNat Genet誌に掲載されました。
- 2018年2月6日
- 臨床検査値の大規模ゲノム解析と横断的オミクス解析の論文がNat Genet誌に掲載されました。
- 2017年9月12日
- 日本人集団における肥満のゲノム解析の論文がNat Genet誌に掲載されました。
- 2017年8月26日~28日
- 遺伝統計学・夏の学校@大阪大学(2017年8月26日~28日)を開催しました。
- 2016年8月26日~28日
- 遺伝統計学・夏の学校@大阪大学(2016年8月26日~28日)を開催しました。
- 2016年8月5日
- 非古典的HLA遺伝子の疾患リスクを報告した論文がAm J Hum Genet誌に掲載されました。
- 2016年4月1日
- 遺伝統計学教室が発足しました。